将来の夢
大きくなったら何になりたい?
将来はどんなことをしたいの?
10年後はどんな仕事をしていたいですか?
子どもから大人まで将来の夢やビジョンについて聞かれることは少なくありません。シニアの場合、「定年後はどうするのですか?」と聞かれることはあっても、「将来の夢」について語る機会は多くはないでしょう。
仕事から離れ、現役時代の人間関係とも少し距離をおき、ゆっくりと坂を下り始めたのだとしても、これから先の人生は夢を語れる程度には長いものです。これからどんな人生を生きたいのか、自分なりの思いや夢について時には書き連ねてみるのも悪くありません。例えばこんなふうに宮沢賢治に倣って。
年にも負けず
年にも負けず 病気にも負けず 体は固いがやわらかい心を持ち 欲は捨てても意欲は捨てず 決して奢らず 人の話はしっかり聞きしばしば忘れ 記憶力は衰えても判断力は衰えないと強がりを言う 年寄りは少食と言いながら 時には肉とワインを楽しみ 石につまずいてもころばない脚を持ち ジムでベルトの上をしっかり歩き続け 振りが逆でも気にせずダンスに興じる 夕日が差し込む小さな家に住み スマホとパソコンを巧みに操り 東に困った人がいればささやかでも支援をしたいと思い 西にボランティアがあれば片隅でもよいので顔を出し 南に集まりがあれば枯れ木も山の賑わいと駆けつけ 北にパワースポットがあると聞けば訪れて静かに佇む 居場所がなくても動じず ありすぎる時間は穏やかに受け入れ 右でも左でもなく 保守でもリベラルでもなく 是々非々で物事を考える そういうシニアに わたしはなりたい